KEYSTONE SYMPOSIA DNA Replication and Genome Instability: From Mechanism to Disease 見聞記

1月13日から17日までアメリカのユタ州のSnowbirdで行われた、DNA Replication and Genome Instability: From Mechanism to Diseaseの国際シンポジウムに参加させていただきました。

ソルトレークシティー空港到着後、バスで40分ほどで会場に着きました。

Snowbirdは、標高2400mと富士山の登山道でいうと五合目程度の高さに位置します。シンポジウム会場のすぐ脇に大きなスキー場が併設されており、平日でも多くのスキー客で賑わっておりました。私たちもシンポジウムの合間にスキーに行きましたが、ゴンドラに乗って運ばれた山頂は、標高なんと3300mでした。日本でスキーをするときよりも明らかに息の上がり方が激しかった気がします。

会議の期間中、どの発表者に対しても多くの質問がなされ、活発な議論が行われました。中でも、DNA修復関連酵素PARPに関する発表は特に人気があり、抗がん剤であるPARP阻害薬の抵抗性の新規機構に関する発表には、多くの観衆の注目を集めておりました。その他、DNA複製ストレスに関しては、Forkが止まった後のre-startに関連するシグナルの機構に関する発表が多くありましたし、DNAの安定性については、テロメアやR-loopがどのように関わっているかが集中的に議論されておりました。

今回のシンポジウム参加を通して、DNA複製、安定性について最先端の研究に多く触れることができ、非常に有意義でした。キーストンでは、参加者が朝食と夕食を共にし、様々な研究者と会話ができるのが魅力の一つですが、新進気鋭のPIが難解なDNA修復機構に対して、『複雑だが美しい!』と楽しそうに語っていたのが非常に印象的でした。私たちも、複雑な生命現象に対して、前向きに好奇心を持って研究に臨みたいと思いました。

加藤、山田

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