Gene Chip 法
Affymetrix社のオリゴヌクレオチドマイクロアレイシステムで、半導体技術である光リソグラフィーを利用し、様々な25merの配列を固相化学合成する。現在(2006年末現在)の技術では1枚あたり5um四方のfeature(スポット)を600万個合成することが出来る。 現在のところ研究室で行っている代表的なアレイとアプリケーションは以下の通りである。
- 3′ labeling Expression Array 遺伝子の3’端にprobeを合成して網羅的遺伝子発現解析を行う。癌の発現解析の他、個体間の発現差解析、Toxicogenomicsにも用いている。
- Exon Array 予測遺伝子を含め現在データベースにある大部分のエクソンにprobeを設計してある。癌や発生臓器におけるスプライスバリアント解析に用いている。
- Genotyping Array 全ゲノムで50万箇所のSNPをはさむようにprobeが設計してあり、ゲノムをラベリングしてハイブリさせる。SNPタイピングによる疾患関連解析の他、癌のコピー数変異解析やコピー数多型(CNV)解析にも用いられる。
- Promoter Array 遺伝子の転写開始点付近の周辺10Kbpの配列について25merのprobeを35bp間隔で敷き詰めて(tileして)ある。MeDIP-Chip(metylated DNA immuno-precipitation on chip)によるメチル化解析の他、ChIP-Chip(Chromatin Immuno-precipitation Chip)による転写複合体、クロマチン構造の解析にも用いられる。
- Tiling Array 全ゲノムの配列をリピート等を除いて35bp間隔間隔でprobeが設計されている。 上記同様MeDIP-Chip,ChIP-Chip解析に用いられる。ゲノムの1%をより高密度で敷き詰めたENCODE arrayもある。