リアルタイムPCR

LightCycler 480 リアルタイムPCRシステム (Roche社)

LightCycler 480

LightCycler 480 リアルタイムPCRシステムは、プレート上の総てのサンプルに対して均質かつ安定した熱伝導、熱分配を可能にしており従来までのリアルタイムPCRと比較して非常に優れたウェル間の温度均質性(最大ウェル間差0.4℃以下)をもっている。そのため、従来のリアルタイムPCRと同様の遺伝子定量解の他に高解像度融解曲線解析(High-Resolution Melting(HRM))によるPCR 産物などのDNA フラグメント上の配列多様性(例:SNPs、変異)の探索も可能である。

Bio-Rad i Cycler iQ Real-Time PCR System

Bio-Rad i Cycler iQ

PCR 法は、サンプル中に含まれる微量な DNA、RNA を高感度に検出できる方法として有用であるが、サイクル終盤に起こるプラトー効果などのため、定量には面倒な操作を必要する。当システムは、通常我々がPCR に使用している iCycler の上部に取り付けた detection system を用いることにより、PCR反応液中に混和しておいた蛍光物質が増幅産物に比例して増強する様子をサイクルごとにReal-Timeに検出することでPCR増幅産物の増幅曲線を描くことができる。得られた増幅曲線から指数増幅期のカイネティクス分析に基づき、初期鋳型DNAの量を推定することが可能となる。当機においては、filterを調節することにより、1つのチューブ中であっても多波長の蛍光色素を同時に検出することが可能でその応用範囲は広い。当研究室では、本システムとGeneChipにより得られた多数の遺伝子発現データと組み合わせることで、多種多様なサンプルおよび遺伝子の high-throughput 発現解析が実現している。