超音波破砕装置

S-series (SS) (Covaris社)

Covaris SS

次世代シーケンサーによる配列解析ではDNAサンプルの断片化を行いますが、断片化の良し悪しにより、得られる結果の質が大きく変わってきます。DNAサンプル断片化法としては、ネビュライザー、ソニックプローブ、ハイドロシェアなどの手法がありますが、コバリスは、高出力で非常に安定した一点集中型の超音波を発生するので効率よく断片化が行え、ネビュライザーでは困難な150-300bpの範囲の短い断片化処理が可能です。高出力での処理が可能な「ソニックプローブ」を使用するソニケーターでは、プローブ(芯)をサンプル溶液中に浸漬させるため、コンタミやサンプルの飛散の可能性がありますが、コバリスでは「ソニックプローブ」を必要とせず、キャップなどでシールされたチューブやバイアルを使用して処理する非接触方式ため、安全でしかも完全なコンタミネーションフリーで使用できます。コバリスの操作は付属のPCから、超音波の出力、時間、オンオフのサイクルなどがコントロール可能で、一度条件を決めてしまえば多数のサンプルを同じ条件で処理することができ、再現性よく断片化処理できます。サンプル間の定量的な比較を必要とするChIP-Seq法やRNA-seq法では再現性は重要なため、次世代シーケンサーによる解析には最適なツールのひとつです。