生命情報科学若手の会 第4回研究会

昨年からバイオインフォマティックス学会に参加し、今回初めて学会の主催する研究会に参加した。特に、研究会と呼ばれる集まりに参加したのは初めてであり、これまでに体験した事のない2つの大きな驚きを感じた。1つ目はその活気にあった。研究発表が主体である大きな会議とは異なり、それぞれの発表に対してコメントや改善案が湧き隔てなく飛び交い、研究の質の向上以外に自分の研究にどのように活かすことができるのかといった前向きな姿勢が感じられた。もう1つは、その多様性にあった。これまで、バイオインフォマティックスとは分子生物学関連データを扱うものが主であると認識していたが、参加者の研究内容を聞いてフィールドワークや形態学まで対象は様々であることに驚いた。

更に、最後の自由討論は、個人的には今回の研究会の中で最も有意義なイベントの1つであったと感じている。そこでは、会場の全員が参加し、真剣に本分野の問題点や方向性について議論した。これは、既に確立した研究分野にとってはあまり重要な事ではないのかもしれない。しかしながら、今回は特に次世代シーケンサー関連の研究が多かったように、話題の中心は近年の技術発展に伴うものであり、分野体系自体がまだまだ確立しておらず誰もが開拓者といってもいい。実際に、様々なビジョンを持った人達と議論を交わすことにより、今後自分達が本分野を牽引していかないといけないという実感が湧いた。今回の研究会は、本分野に属する自分の意識を改革する上でとても重要な意味を持っていたと考えている。(仲木)

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